
マウンテンパーカーを買ってしまった。これから陽気も良くなるというのに、バカではないかと言いたいやつは勝手に言え。欲しかったんだからいいじゃないか。文句あるか。
素材は、新素材がずいぶん出まわっているが、古典的ともいえる60/40クロス。となると当然シェラデザイン社製のオリジナル・マウンテンパーカーだ。けっ、結局ブランド志向じゃねえかと言いたいやつは勝手に言え。デザインや着心地で選んでもこうなったんだ。文句あるか。もっとも、値段はオレが文句を言いたいくらい高価(たか)かったが…良くできたマウンパは一生もんだという言葉を信じてガマンしているのだ。
着てみてひとつ気になったことだが、イラストを見ても判るとおり、ジッパーのスライダーが右側についていて普通とは逆だ。これにはちょっとまごついた。
うれしいのはポケットの着け方。俗にハンドウォームポケットと呼ぶ、手を突っ込むやつだが、これが外側に着いていて、普通のポケットに何か物が入っている時、これは楽だぜ。ダウンパーカーを買うときにもこういうポケットの着いたやつを探したけど、見つからなかったんだ。妹に取られた中国製のダウンベストがこの着け方で、ずいぶん楽だったんだが…。
このマウンパを着たオレと、今度フィールドで会おうぜ。

ここで書いているポケットの着け方というのは、胴の部分にポケットの袋を縫いつけ、その外側にもう一枚の生地を縫い付けてハンドウォームポケットを縫い付けているということだ。人間の掌は物を包むように内側に曲がるので、これだとポケットの袋に何かが入っていて膨らんでいるときに掌はそれにかぶさるような形になって自然なカープを作ることができる。ところが、胴の部分にポケットの袋の3辺を縫いつけて、胴とポケットの隙間をハンドウォームポケットにしてあるタイプでは、ポケットにものを入れたときのふくらみが手の甲の側になってしまい、不自然な反り方を強いる事になる。これでは手を入れてられないのであるが、手間やコスト削減のためにこうした作りになっている衣類が多いのだ。
1984年にこんな文章を書いて得意がり、確かに一生ものと呼べるほどしっかりしたパーカーだったが、7年ほど経って着続ける事ができなくなってしまった…自分が太ってしまったのだ。でも、クローゼットにはまだ残してあったのでタグの写真を撮ることができた。