モノを扱った図鑑的エッセイを意識しているわけだから
各項目において写真は必須だと思っています
特に廃番となった製品においてはね
ところが、今手元にあるモノなら新規に写真を撮れるのですが
壊れたり手放してしまったモノの場合には困ってしまいます
ネットオークションで手放したものは
出品時に撮った写真があるので安心していたのですが
あるとき不注意からMOのデータを破壊してしまいました
あちゃ~
それやこれやで
古い写真の中から探し出しているのですが
その写真の山も未整理なので大変です
見つけたモノもスナップ写真の片隅だったりして
拡大したらピンぼけしてみたり…
また、購入した時期については
パソコン通信時代の過去ログなどを参考にしています
自慢気な「買ったよ~」なんて書き込みを探して
ついでにその書き込みも引用していたりなんかします
でも、それはそれで懐かしく愉しい作業です

マウンテンパーカーを買ってしまった。これから陽気も良くなるというのに、バカではないかと言いたいやつは勝手に言え。欲しかったんだからいいじゃないか。文句あるか。
素材は、新素材がずいぶん出まわっているが、古典的ともいえる60/40クロス。となると当然シェラデザイン社製のオリジナル・マウンテンパーカーだ。けっ、結局ブランド志向じゃねえかと言いたいやつは勝手に言え。デザインや着心地で選んでもこうなったんだ。文句あるか。もっとも、値段はオレが文句を言いたいくらい高価(たか)かったが…良くできたマウンパは一生もんだという言葉を信じてガマンしているのだ。
着てみてひとつ気になったことだが、イラストを見ても判るとおり、ジッパーのスライダーが右側についていて普通とは逆だ。これにはちょっとまごついた。
うれしいのはポケットの着け方。俗にハンドウォームポケットと呼ぶ、手を突っ込むやつだが、これが外側に着いていて、普通のポケットに何か物が入っている時、これは楽だぜ。ダウンパーカーを買うときにもこういうポケットの着いたやつを探したけど、見つからなかったんだ。妹に取られた中国製のダウンベストがこの着け方で、ずいぶん楽だったんだが…。
このマウンパを着たオレと、今度フィールドで会おうぜ。

ここで書いているポケットの着け方というのは、胴の部分にポケットの袋を縫いつけ、その外側にもう一枚の生地を縫い付けてハンドウォームポケットを縫い付けているということだ。人間の掌は物を包むように内側に曲がるので、これだとポケットの袋に何かが入っていて膨らんでいるときに掌はそれにかぶさるような形になって自然なカープを作ることができる。ところが、胴の部分にポケットの袋の3辺を縫いつけて、胴とポケットの隙間をハンドウォームポケットにしてあるタイプでは、ポケットにものを入れたときのふくらみが手の甲の側になってしまい、不自然な反り方を強いる事になる。これでは手を入れてられないのであるが、手間やコスト削減のためにこうした作りになっている衣類が多いのだ。
1984年にこんな文章を書いて得意がり、確かに一生ものと呼べるほどしっかりしたパーカーだったが、7年ほど経って着続ける事ができなくなってしまった…自分が太ってしまったのだ。でも、クローゼットにはまだ残してあったのでタグの写真を撮ることができた。

これはいったいいつ買ったのだろう?
あ、それ以前に「これはいったい何だろう?」と思っている人がいるかもしれない…コーヒードリッパーです。バネ状になっているから、畳むと言うか押しつぶせばペッタンコになってかさばらないというシロモノ。
ユニフレームのカタログに初登場するのが1992年版で、その年の秋には間違いなく使っていたから、我が家にあるユニフレーム製品では一番最初に買ったものかもしれない。単なるアイデア商品のように思えたが、翌年にはミニサイズが発売になり、95年には専用フィルターと収納ケース、96年には安定性を高めた三脚タイプ(トライポッド)や24金メッキモデル、一人用のウルトラライトとそれこそウルトラマン兄弟ではないが同時に5種類がカタログに載るという発展ぶりだった。さすがに翌年からモデルが整理されたりマイナーチェンジが施されたりして、今ではトライポッドタイプの大・小と、台座をシェラカップの形状に合わせたタイプの3種類に絞りこまれたようだ。いずれにしても「良さ」が評価された結果のロングセラーということだろう。
喫茶店でも使われているそうだから。
ただ、自分の周りではあまりいい評判を聞かない。「紙臭い」「味が薄い」…紙臭いというのはペーパーフィルターを使っているのだから仕方ないじゃない、厭ならサイホンかネルを使えよと思うのだが、薄いというのには同調してしまう。
なにかで読んだのだけど、コーヒードリッパーにはメリタとカリタがあって、メリタは穴1つ、カリタは3つという違いがあるという。穴3つのカリタは当然コーヒーが落ちるのが早い。故に味が薄いのだという。
その話を当てはめれば、穴どころかフィルターむき出しのこれは茶漉しでお茶を入れるかのごとくで、極アメリカンになってしまうのも無理からぬ話だ。でもまぁその辺は粉の挽き加減である程度調節できそうな気がする。ぼくは細挽きにしてお湯をさした時にドロドロ状態になるようにして淹れている。普通だったらエグイ味になってしまうのだけど、これがフィルターむき出しの良い面での効果なのか、空気にさらされてコーヒーが落ちてくるせいか、スッキリ感が出てエグ味を打ち消してくれているような気がする。
とはいっても、よほどひどい味でなければ平気でコーヒーを飲む人なので、ぼくの感じ方というのはあまり信用しない方がいいかもしれない。
キャンプでコーヒーというと、たいてい皆パーコレーターを使ってみるようだが、あれで旨いコーヒーを入れるのは難しい。というより、キャンプのコーヒーはこういうものなのだという諦めさえ持っているような節も見受けられる。焚き火のそばに置いて、銘々勝手にコップについで飲むという時には雰囲気抜群だが(気分はカウボーイ)、落ち着いてコーヒーを味わいたいときには、やっぱりこちらで淹れたのを選びたい。
…それに、ペーパーフィルター方式は後始末も簡単だしね。


ところで、上の写真はユニフレームの母体である
新越金網という会社から出していたコーヒーバネットである。大きさがちょっと小ぶりで持ち手が付いているのが特徴的だが、もう少しよく見ると、底部が楕円状に作られているのに気が付く。実は、この大きさとこの形に市販の台形状のコーヒーフィルターがジャストフィットするのだ。
《664018 コーヒーバネット》
ユニフレーム
(たぶん1992年購入)